エンブリオロジスト(胚培養士)は不妊治療の体外受精において重要な役割を果たす存在であり、その職務には高度な技術と多くの知識が必要になります。
エンブリオロジストが担う仕事は、検卵・精子処理・媒精・卵子の裸化・顕微授精(ICSI)・胚の観察・胚の凍結・胚の融解など多岐にわたります。
現在、資格には2つの学会による“認定臨床エンブリオロジスト”と“生殖補助医療胚培養士”“生殖補助医療管理胚培養士”という資格認定があります。各学会の認定試験に合格することで取得できますが、取得後も更新手続きが必要になります。
体外受精は、体外に取り出した卵子と精子の授精を促し、受精した胚を一定期間体外培養し体内に戻して妊娠を成立させる治療法のことを指します。この体外での一連の作業を担っているのがエンブリオロジストで、現在では医師が行っている場合は少なく、専任の技術者が担当している施設がほとんどです。実際の業務においては、直径120μmほどの卵子と、頭部が4μmの精子を扱うことになるので、肉眼では困難であり、ほとんどが顕微鏡下での作業となります。そのため熟練した手技と、それに伴う多くの知識と経験が必要となります。
資格を取得するには
・日本臨床エンブリオロジスト学会(旧日本臨床エンブリオロジスト研究会)認定の“認定臨床エンブリオロジスト”
・日本卵子学会(旧日本哺乳動物卵子学会)認定の“生殖補助医療胚培養士”
取得条件は2学会ともほぼ同様でART(assisted reproductive technology:生殖補助医療)施設での1年以上の実務経験とその内容証明、2回以上の学会参加と履歴書の提出。
試験は筆記と面接により合否が判断されます。取得後は5年ごとの更新手続きが必要。さらに関連学会への参加か発表、あるいは論文の投稿などが必要です。
現在エンブリオロジストを養成する大学機関が3つありますが、その機関を卒業しただけで資格の取得ができるわけではなく、上記の取得条件を満たすことが必要です
・エンブリオロジスト養成大学
1)岡山大学生殖補助医療技術教育研究センター
2)国際福祉大学大学院保健医療学専攻生殖補助医療胚培養分野
3)徳島大学医学部大学院 生殖・更年期医療学分野
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